2016.05.13更新

「当社は,

 

創業者一族が過半数の株式をもって経営していますが,

 

一部外部の者が株式を持っています。

 

これまで10年ほど,

 

取締役の報酬を総会決議を経ずに支給していました。

 

このたび,外部の株主から,

 

定款に違反した報酬支給だとして返還訴訟を起こされました。

 

私の勉強不足で確かに定款に違反していましたが,

 

その後株主総会を開き,

 

過去分も合わせて追認の決議をしました。

 

後からの決議では意味はないのでしょうか」

 

 

 

取締役などの役員は,

 

株主総会の決議によって選任及び解任されます。

 

そして,その報酬も

 

株主総会の決議によって決まることとされています。

 

取締役が自分の報酬を自分たちで決定するとなれば,

 

自分たちに有利に決定してしまいますし,

 

そのことで,会社=株主が損害を受けることになるからです

 

 

 

冒頭のケースでは,

 

そのようなルールが見過ごされていました。

 

定款に反する報酬支給ですが,

 

そのままでは違法な支給となってしまいます。

 

 

 

そんなとき株主総会がその事実を認め,

 

過去の報酬支給について,後付でそれを認める・認めない

 

と決議することがあります

 

「認めない」となれば,

 

当然,過去のものは清算することになります。

 

それでは「認める」とした場合には,

 

後から違法な支給を適法にできるのでしょうか

 

 

 

結論として,

 

このような「追認」は可能

 

であるとされています。

 

株主総会が後から議論をして,追認したものまで,

 

違法にする理由はないからです。

 

ただし,実際に争われた事案では

 

「取締役のお手盛り防止という趣旨を没却しない限り」追認は認められる,

 

という最高裁判所の意見がありました

 

その具体的内容は今後の課題となりますが,

 

取締役が会社を犠牲にして自分の利益を得ようと意図したような場合で,

 

少数株主保護にも照らして,

 

後から株主総会で多数決に追認したとしても,

 

会社の利益が害されると判断される場合などが考えられます

 

 

 

違法な報酬支給について,

 

後から株主総会で追認する場合には,

 

違法支給の経緯について考慮した上で,

 

適切に対応をする必要があります

 

 

 

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投稿者: 弁護士 野澤哲也

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